進行形で未来現在進行形で未来を表すまさに「今」やっていることについて言う現在進行形そのものはそれほど難しくないですよね。 ですが、現在進行形は近い未来の予定について言うこともできます。 ここで衝撃の事実(?)を。 英語には「未来形」というものは、実はありません。時制の分類としてはありますが、動詞固有の「未来形」というものはないのです。現在形と過去形はちゃんとありますが、未来については、 あるのは、「未来のことを表す表現」だけです。 未来を表すには、いくつかの方法があります。 (1) willを使う。 willは「さあ、やるぞ」という意志と、それから「~するだろう」という推測を表すので、それで未来のことを言うことができます。 (2) be going to~を使う。 これは広い意味での「進行形」と言ってもいいくらいなのですが、とにかく、すでに決まっている予定について「客観的に」言うときの表現です。 (3) 普通の現在形を使う。 電車の時刻や、映画の始まる時間など、すでにスケジュールが決まっているものであれば、未来でも普通に現在形で表せます。 (4) 現在進行形を用いる。 (1)~(3)については別の機会に述べるとして、ここでは(4)の、現在進行形によって未来を表す、ことを取り上げます。 言ってみれば、もうすでにあることに向かって「行動が始まってしまっている」のです。 現在進行形はあくまで、現在進行なのです。今、この場で、キモチの上ではすでに未来のある行動を先取りしています。 I’m taking a trip during spring break. 春休みに旅行するの。 もう気持ちの上では、春休みの旅行のための行動が始まっているのです。よほどのことがないかぎり、その成り行きはもう決まっています。 他の「未来を表す表現」と比較してみましょうか。 (1)I will take a trip during spring break. これは2つの解釈が可能。 旅行するかも~(でもまだ確定していない)という気持ち、あるいは 旅行しようっと!(いま思いついた) という気持ちです。 (2)I’m going to take a trip during spring break. これは、to take a tripという行動に向かって、今すでにことが進んでいる(be going)という気持ちです。これも一種の現在進行形ですが、taking a tripと言ってしまうのに比べれば、そこに至るまでにまだワンクッションある感じですね。でも一応予定としてはすでに立っています。 (3)I take a trip during spring break. たとえば1年間の予定があらかじめ決められていて、春休みについては旅行がプログラムされている、みたいな感じです。…いや、そこまで杓子定規じゃないにしても、とにかく完璧にプログラムされてしまっていること、という感じ。 進行形というのは「~している」と訳すより「~しつつある」または「~しているところだ」と考えるほうがしっくりくることが多いです。I’m taking a trip during spring break.であれば、もう既に「旅行しつつある」というイメージ。それだけ気持ちの上で、その未来の行動を身近に感じているということです。 もちろんこれを、I’m going to take a trip during spring break.と言ってもそれほど大きくは違いません。でも現在進行形の方がよりイキイキとしたイメージがあります。会話ではよく使われると思います。 まあ日本語でもその点は同じですよね。 「春休みに旅行する予定です/することになっています」(be going to~のイメージ) と言っても 「春休みに旅行します」 と言っても間違いではない。友達同士の会話ならますます 「春休みに旅行する予定なの~」と言うより「春休みに旅行するの!」と言う方が、予定がより確定している感じだし、活き活きしていますよね。 前へ 次へ |